ACTIVITIES基金の活動報告
小児がんグローバルイニシアティブ国際シンポジウム報告 activities

小児がんグローバルイニシアティブ国際シンポジウムは、過去4回東京で開催されてきましたが、今年6月28日、初めて名古屋での開催となりました。
医療の進歩のおかげで小児がんの5年生存率は先進国では、80%近くになりつつありますが、世界ではまだ10%にも満たない国が多いです。
WHO(世界保健機構)では、世界の小児がん5年生存率を60%にすることを目指しています。
今回は、名古屋小児がん基金の活動の3つの柱
1 小児がんの新規治療法の開発と遺伝子診断支援
2 保険適応外の薬剤購入支援
3 アジアの国々の小児がん治療支援
のうち、3番目に焦点をあてた報告をさせていただきました。

理事長小島勢二からは、日本・韓国・中国・台湾の小児がん専門医によるアジアコンソーシアムでの情報交換の重要性と昨年から始めた小児がんサバイバー(AYA世代)の交流事業について報告しました。

名古屋大学小児科高橋義行教授からは、小児がんの最新治療法CAR-T細胞療法をタイに無償で提供し成功していることを報告しました。タイの病院からのビデオメッセージも流れました。
新規治療法は世界共有の財産だという熱い想いが伝わってきました。

名古屋大学小児科村松秀城准教授からは、すべての遺伝子を調べることができる次世代シーケンサーを使ったゲノム診断の重要性とその技術で海外の病院からの要請にも応えることができていることを報告しました。この保険適応外の診断法を支えているには、当基金の支援です。

認定NPO法人アジア・チャイルドケア・リーグ渡辺和代代表からは、20年にわたるベトナムでの活動紹介と、名古屋大学での研修を受けて、骨髄移植ができるようになったベトナムフエの病院からのビデオメッセージがありました。
NPO法人セイブ・イラクチルドレン・名古屋竹内創事務局長からは、長い戦争や内戦で停滞していたイラク医療現場から医師たちを快く受け入れてくれた名古屋大学での20年前からの経緯と、今年の秋から悲願の骨髄移植センターを稼働できるところまできたことを報告しました。
昨年来日研修したイラク医師からのビデオメッセージも流されました。
最後に、当基金設立時から応援してくださっているライオンズクラブ国際協会334-A地区ガバナー柴田高志様から名古屋大学小児科への機器贈呈と、これからも小児がんの子どもたちを応援していきますとの力強いメッセージがありました。
ロビーでは、「あいち小児がんの会」のお母さま方によるレモネードスタンドコーナーができ、参加者のみなさまがレモネードを購入することで、小児がんの子どもやご家族への支援となりました。
とても暑い中、150人ほどの参加者のみなさまが熱心に聴いてくださいました。
ありがとうございました。
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