PHILOSOPHY基金の思い
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基金の思いと小児がんの今 NPCF'S PHILOSOPHY
小児がんをもっと"治せる"病気に。
名古屋小児がん基金は、日本初の地域に根ざした小児がん研究・治療の支援団体です。
『「医療」はすべての子どもに、「平等」でありたい。』
これは私達が基金を立ち上げた時に掲げた言葉です。
治療法が確立できていないために医療を受けられない、経済的な問題で治療を受けられない、法律や行政上の問題で治療を受けられない。
様々な問題により治療を受けられず亡くなってしまう子どもたちを一人でも減らし、より多くの子どもを救うことができるよう、私達は小児がんと闘っています。
なぜ「小児がん基金」が必要?
小児がんとは、1つの病気ではなく、子どもがかかるさまざまながんの総称です。成人のがんとは異なり、小児特有のがんも多く存在します。
しかし、成人のがんに比べて発症数が少ないことに加え、種類が多いため有効な治療法を確立するには時間がかかります。
それでも1960年以降、様々な研究の中で治療法が発見され、小児がんの治癒率は一昔前と比べると格段に向上してきました。とはいえ希少ながんでは未だ治療法が確立できていないものもあり、さらなる治療研究の進歩が必要です
「医療平等」を目指します。
国内でも「患者申出療養」が整備され、未承認薬を必要とする患者さんに投与できるひとつの道筋が見えましたが、未承認薬の多くは大変高額で、家族によってはその負担が難しい場合もあります。
富裕層の子どもにしか必要な薬を使えないとなれば、「子どもへの平等な医療」をうたう日本の医療の根本を変えてしまうことになりかねません。経済的な理由により命が選別されるような未来を防ぐために、私達は小児がん研究に多くの実績ある名古屋大学小児科と協力し、小児がん治療の研究開発を推進しながら、すべての子どもが最先端の医療を受けられる体制の整備に力を尽くします。
皆さんとともに、小児がん治療の未来をつくります。
製薬会社が主導し、先端医療を開発する仕組みでは、どうしても医薬品は高額になりがちです。一例をあげれば、私達が開発を進めている白血病治療薬であるキメラ抗原受容体(CAR-T)細胞治療薬は、米国では5000万円の薬価がつきました。このように薬が高額となれば、経済格差が医療格差につながってしまう恐れと、国民皆保険制度の維持も困難になる可能性があります。
世界には、超高額な医療費が予想される先端医療を、大学が研究・臨床を主導することで費用を削減し、市民の皆さんと協力して、その費用に寄付金を充てる仕組みが根付いています。小児がん拠点病院である名大病院で日々進んでいる研究を、目の前の患者さんに活かせる仕組みづくりを進めています。
私達の3つのアクション
私達の主な取り組みをご紹介します