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名古屋大学で開発したCAR-T細胞療法がタイで成果をあげる! research

2023.4.18
インタビューを受ける高橋義行教授(名古屋大大学院医学系研究科)
インタビューを受ける高橋義行教授(名古屋大大学院医学系研究科)

白血病、悪性リンパ腫、がんの治療として遺伝子改変T細胞療法(CAR-T療法)が、日本では薬事承認されていますが、1回の投与価格が3,000万円以上と非常に高額です。そのため、大変有効な治療にも関わらず多くのアジア諸国ではCAR-T療法は今だに行われていません。

製造コストを下げるために、これまでのウイルスベクター法ではなく、名古屋大学では酵素ベクター法によるCAR-T製剤の製造法を開発して臨床研究を行っています。

2018年に、名古屋大学は、タイのチュラロンコン大学からの要請を受けてCAR-T細胞の製造技術を無償で提供し、これまでにタイで治療を受けた5人の患者さんのすべてに治療効果が得られました。

大量化学療法+自家末梢血幹細胞移植をしても4回再発していた悪性リンパ腫の患者さんに対してCAR-T細胞を投与したところ、15cm以上の巨大な腫瘍と多発転移が全て消えてしまい、1年超えた現在も、無治療で再発のない患者さんも経験しています。

3月28日にタイのチュラロンコン大学で、名古屋大学小児科の高橋義行教授も出席して記者会見が行われました。
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タイ以外からも技術提供の依頼があり、若手医師や研究者が名古屋大学での研修を希望しています。名古屋小児がん基金もこれらのプロジェクトへの支援活動を行う予定です。




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