OVERSEAS海外支援・海外連携

小児がん治療の海外支援・海外連携 OVERSEAS SUPPORT

アジア諸国と連携し、
最新の治療情報を交換

名古屋小児がん基金と海外協力の様子 小児がんの領域においても、アジア諸国の医療はめざましく進歩しています。
名大病院が小児がん拠点病院に認定されたのを機に、従来から交流のあった、中国、韓国、台湾の小児がん専門施設とコンソーシアムを形成し、情報交換の場を設けています。
これまでに、中国の北京、上海の小児病院、天津の血液病センター、韓国のサムソンとアサンメディカルセンター、台湾大学、タイのマヒドン大学、ベトナムのフエ中央病院、イラクのバスラ小児病院などの参加がありました。
名大小児科の医師がアジア各国の学会に招かれることも多く、それらの場を介して、通常の学会では得られない貴重な情報を交換しています。
名古屋小児がん基金では、コンソーシアムの開催にかかる費用をはじめ、海外からのゲストならびに、海外に出かける若手医師の渡航費などを負担しています。

適切な小児がん診療が受けられない
発展途上国への支援

すでに中国や韓国では次世代シーケンサーによる小児がんの遺伝子解析を実施していますが、他のアジア諸国ではおこなわれていません。名大病院小児科では、アジア諸国から送られてきた検体について、小児がんだけでなく、遺伝性血液病や免疫不全症についても遺伝子解析をおこない、現地医師に情報提供と治療に関するアドバイスをおこなっています。
10年前には、イラクやベトナムでは急性リンパ性白血病で長期生存できた患児はひとりもいませんでした。現在では、両国とも、低リスクの急性リンパ性白血病でしたら70%の患者さんは長期生存していますが、造血幹細胞移植をおこなえる移植施設が足りないので、一旦再発してしまうと助けることはできません。
この様な状況から、次世代シーケンサーでの遺伝子解析による正確な再発リスク分類の実施を望む声が大きく、なんとかその期待に応えたいと思っています。また、発展途上国における移植施設の立ち上げにも力を貸したいと考えています。 これからも発展途上国の小児科医と連携し、何の罪もない子どもたちが、生まれた国によって被る不幸を少しでも減らす努力をおこないたいと考えています。


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